■日本酒の基礎知識 日本語

■日本酒の基礎知識

【日本酒の種類】
日本酒の級別制度(特級・一級・二級)は平成四年(1992年)3月31日で廃止。
「清酒の製造品質表示基準」による特定名称酒と、広く一般に愛飲されている普通酒がる。
【日本酒の定義】
日本酒(清酒)は酒税法という法律で製法を定められています。酒税法では「米、米麹と水とを原料として発酵させて、濾したもの」と定義。
【酒税法】
①米、米こうじ及び水を原料として発酵させて、濾したもの
②米、米こうじ、水及び清酒かすその他政令で定める物品を原料として発酵させて、濾したもの
(その原料中当該政令で定める物品の重量の合計が米(こうじ米を含む。)の重量の百分の五十を超えないものに限る。)
③清酒に清酒かすを加えて、濾したもの。
付記事項としてなぜか「アルコール、糖類、少量の酸、グルタミン酸ナトリウムなどの添加」が許されていいます。

【特定名称酒】
■本醸造酒(ほんじょうぞうしゅ)
麹米使用率は15%以上で、農産物検査で3等級以上に格付けされた玄米またはこれに相当する玄米を70%以上精米した米、 米麹と白米総重量の10%以下の醸造用アルコールを使用して造られた日本酒。
■特別本醸造酒
麹米使用率は15%以上で、農産物検査で3等級以上に格付けされた玄米、またはこれに相当する玄米を60%以上精米した米、米麹と白米総    重量の10%以下の醸造用アルコールを使用して造られた日本酒又は特別な製造方法で造られた日本酒。 (特別な製造方法をした場合には、その製法を記載しなければならない)
■吟醸酒
麹米使用率は15%以上で、農産物検査で3等級以上に格付けされた玄米またはこれに相当する玄米を60%以下まで精米した米、米麹と白米総重量の10%以下の醸造用アルコールを使用し、「吟醸造り」をした日本酒。
■大吟醸酒
麹米使用率は15%以上で、農産物検査で3等級以上に格付けされた玄米またはこれに相当する玄米を50%以下まで精米した米、米麹と白米総重量の10%以下の醸造用アルコールを使用し、 「吟醸造り」をした日本酒。
■純米酒 
麹米使用率は15%以上で、農産物検査で3等級以上に格付けされた玄米またはこれに相当する玄米を精米した米、米麹で造られた日本酒。酒税法改正により精米歩合70%が撤廃になっています。
■特別純米酒
麹米使用率は15%以上で、農産物検査で3等級以上に格付けされた玄米またはこれに相当する玄米を精米した米、米麹で造られた日本酒又は特別な製造方法で造られた日本酒。*多くは精米歩合60% (特別な製造方法をした場合には、その製法を記載しなければならない)
■純米吟醸酒
麹米使用率は15%以上で、農産物検査で3等級以上に格付けされた玄米またはこれに相当する玄米を60%以下まで精米した米、米麹を使用し、「吟醸造り」をした日本酒。
■純米大吟醸酒
麹米使用率は15%以上で、農産物検査で3等級以上に格付けされた玄米またはこれに相当する玄米を50%以下まで精米した米、米麹を使用し、「吟醸造り」をした日本酒 。

■普通酒
レギュラー酒とも呼ばれ、特定名称酒(本醸造酒、純米酒、吟醸酒)の規定以外で造られた日本酒。
■荒ばしり(あらばしり)
「初取り(はつどり)」とも呼ばれ、搾る際に圧力をかけずに自然と滴り落ちてくるものを集めた日本酒。 香気成分が高く、少量しか取れないので高級酒として売り出されています。
■中取り(なかとり)
「中汲み(なかくみ)とか「中垂れ(なかだれ)とも呼ばれ、「あらばしり」の次に搾られ採取された日本酒。この中取りの後に搾られる最後の日本酒は「せめ酒」と呼ばれています。
■古酒
新酒の酒造年度の期限を過ぎた、前年度以前に造られた日本酒。古酒の表示には明確な規定はありませんが、長期熟成された物は琥珀色の色調と複雑な熟成香が特徴です。

■斗瓶囲い(とびんかこい)雫取り、袋吊り、雫酒
日本酒の搾り方の一つで、斗瓶(とびん)と言われる18リットルの特殊な瓶に詰められる日本酒。袋吊り(ふくろつり)、雫酒(しずくさけ)と同意語としても使われ、特殊な搾り方をした高級酒。 華やかな香りのものが多く、吟醸酒の極み的日本酒。

■山廃仕込み
「生酛(きもと)造り」の作業工程の中の「酛摺り(もとすり)」と言われる「山卸し」を廃止して造られる日本酒。 1909年明治42年に国立醸造試験場の実験で生み出された酒造りの手法。いまや生?系酒母の90%が「山廃もと」    に変わっています。
■冷おろし(ひやおろし)
春先に造られた日本酒を「火入れ」後、一夏寝かせ、日本酒と外気温が同じになる9月後半から10月にかけて、二度目の「火入れ」をせず出荷される日本酒。別名「秋あがり」(出来上がった状態)とも言われます。   冷や(=生)のまま、 卸す(=出荷する)が語源です。つまり「生詰め酒」に属します。

【生酒三種類の区別】
■「生酒」=まったく「火入れ」作業をしていない
日本酒のタイプを     「生酒(なまざけ)。  「生生(なまなま)」とも呼ばれます。
■「生詰め酒」=一度目の「火入れ」の作業を施し、
瓶詰め作業前の 「火入れ」をせずに出荷される日本酒を「生詰め酒」。  代表的なものに「冷おろし」があります。
■「生貯蔵酒」=一度目の「火入れ」作業をせず、熟成させ二度目の「火入れ」作業をして出荷される日本酒を「生貯蔵酒」。 どれも早呑みのためのお酒でフレッシュさが魅力です。

■無濾過(むろか)
活性炭素濾過をしていない、日本酒本来の風味と色調を残した日本酒。活性炭素も濾過機も使用しないものを「完全無濾過」、活性炭素を使用せず、濾過機を使用した物を「素濾過(すろか)」 と言います。
■復古酒(ふっこしゅ)
各地方に伝わる昔ながらの仕込み方法や文献などに記された手法を再現して造った日本酒。 旭川の男山で再現され市販されている「復古酒」などが有名です。
■どぶろく
「濁酒」と言われる「にごり酒」。 「どぶろく」と「にごり酒(清酒)」は「濾す」工程が有るかどうかで酒税法上区別されます。
■甘酒
米と麹、そして多量の水で粥状にして作られる飲み物。 「甘粥(アマガユ)」とも呼ばれ、ブドウ糖やアミノ酸が多量に含まれる夏バテ防止の飲み物。

■合成清酒
大正7年に生まれた日本酒風味のリキュール。アルコールや焼酎、清酒に糖類や有機酸類、アミノ酸などの調味料、食塩、グリセリン、色素などを混合して作られた日本酒風味のアルコール飲料。
■貴醸酒(きじょうしゅ)
仕込み水の変わりに一部日本酒で仕込んだタイプの日本酒。一般的に日本酒の製造工程の三段目仕込みの留添え前に水の変わりに日本酒を入れて造られます。 濃厚甘味で琥珀色の色調が特徴です。
■活性酒(かっせいしゅ)
「活性清酒」とか「発泡性清酒」とも呼ばれワインで言うスパークリングタイプの日本酒。瓶内二次発酵タイプ、炭酸を注入したタイプ、微発泡性生酒タイプなどがあります。
■滓がらみ(おりがらみ)
タンクの底に沈んだ「滓 おり」の部分を絡めて商品化した日本酒。滓の部分には旨み成分が多く、滓の量によって味わいに違いがあります。
■新酒
新酒は「しぼりたて」とも呼ばれ、7月から翌年6月までに造られ、出荷された日本酒。
■樽酒(たるざけ)
主に杉樽で貯蔵し、杉の香りを移して造られるタイプの日本酒。奈良の吉野杉で貯蔵されたものが特に有名で、昭和初期まではホーロータンクがないためこの樽酒が普通に造られていました。
■低アルコール酒
アルコール度数は通常は15度くらいから原酒のような20度位までですが、低アルコール酒は一般にアルコール度数12度以下の日本酒。

■精米歩合
精米歩合とは、白米のその玄米に対する重量の割合の事。精米歩合60%とは玄米の表面を40%取り除いた状態のこと。
■麹米使用率
麹米の使用割合の事で、白米に対する麹米の重量割合のこと。
■特定名称酒
特定名称酒とは、吟醸酒、純米酒、本醸造酒の3種類。
■吟醸造り
精米歩合60%以上の高精白米を使用して、吟醸用の酵母を使い、低温でゆっくり発酵させる造り方。 華やかでフルーティーな「吟醸香」を生み出す醸造方法。
■BY
「ブリュワリーイヤー」と言われ酒造年度を表します。7月から翌年6月までがその年の酒造年度期間になります。
■火入れ
「火入れ」とは低温加熱殺菌方で「酵素」と「火落ち菌」と言われる日本酒を劣化させるものを死滅させる酒造工程。 通常はこの低温殺菌工程を、搾った後と、瓶詰めの前の2回行います。

■日本酒造りに関わる、主要な微生物
◆麹菌(こうじきん) 酒米に含まれるデンプンを糖化させる働きを持つ
◆酵母(こうぼ) 麹菌がつくった糖をアルコールに変える働きを持つ
◆乳酸菌(にゅうさんきん) 酸性の菌で、醸造に不要な微生物の繁殖を抑える

■代表的な麹菌
◆黄麹菌(きこうじきん)
アスペルギルス・オリゼと呼ばれ、胞子の色は黄色~黄緑。清酒(日本酒)、醤油、味噌などに使用。

◆黒麹菌(くろこうじきん)
アスペルギルス・アワモリと呼ばれ、胞子の色は黒。泡盛に使用。

◆白麹菌(しろこうじきん)
アスペルギルス・カワチと呼ばれ、黒麹菌の変異菌で胞子は黒くならない。焼酎に使用。

■北海道の16の酒蔵

■北海道の酒造好適米
・初雫 ・吟風 ・彗星 ・きたしずく

■お一人様テーブルチャージ(お通1品込)660円
Consumption 10% tax is included
Table Charge ¥660(1food included)
消費税10%込み価格は()内